レントゲンやMRI画像の矛盾

[ 2020/08/21 ]

 

今日の整形外科で大きな役割を担っているのが、レントゲンとMRIによる検査です。

 

レントゲンでは骨しか映りませんが、MRIでは周囲の神経根や椎間板、靭帯などの組織も画像でとらえることができます。

 

そのため、脊椎異常が鮮明にわかり、精密な診断ができます。

 

MRIの普及により、整形外科医は『MRIの画像に写る変形などの異常が神経を障害し、腰痛を招いている』と診断する傾向にが強まり、これで腰痛は撲滅されるとまで考えられました。

 

ところがそう簡単にはいかなかったのです。

 

MRI画像に全く異常がなくても腰痛を感じる人が数多くいたり、MRI画像で異常が見られても、腰痛を感じない人も多いことがわかってきたのです。

 

そしてもっとも深刻なのはMRIに写った異常部分を手術で治しても、肝心の痛みやしびれが改善しない方が少なからずいることです。

 

これにより腰痛の原因がかえってわからなくなっているという皮肉な現状です。

 

整形外科では『画像に写る形の異常』=『痛みやしびれの原因』という考え方が常識でした。

 

しかし、この考え方には矛盾が多く、それだけでは正しい診断ができません。

 

レントゲンやMRI画像に写る異常とされるものの多くは、あくまでも『形の異常』です。

 

つまり痛みやしびれの原因とは限らないため、治療が必要な異常とは言い切れないのです・・・。

 

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